何処からともなく
卑猥な音響が流れ出て来た。
おじさんが出て来た。
ツルツルにハゲた頭は滑(ぬめ)っている様に
怪しく光っていたが、どうにもその
反射を抑える事が出来ない。
子ども達は光の眩しさに面食らった様な表情で
「にげろぉ~!!」と言って
木の木陰に隠れて眺めていた。
「あっ! あの嘘つきババァ!
おじさんに手を振っている」
子ども達がおばさんに近づいて
「今日も叫び声がきこえたぁ~」
「おじさんが現れて出て行くとすぐ鳴き止むッ!」
と言った。
おばさんは顔を少し赤くして
「カラスが鳴いてたんじゃない?」
ととぼけた。
子ども達が両手に握りしめていた
チュッパチャップスと
チロルチョコに目を向けると、
おばさんは思わず不意に
「おばさんにもチュッパチャップスくれる?」
と言ってしまった。
チュッパチャップスのデザインは
サルヴァトール・ダリのデザインだが
シュルレアリストだったダリはその思想を
チュッパチャップスという「アメ」に
シュルレアリスムの思想を注入したに違いない。
「ぺろぺろ ぺろぺろ!
ペロペロ ペロペロッ!
ペロペロペロぉ~ ペロペロぉ~
ペロペロペロぉ~ ペロペロぉぉ~
ってしてたのに・・・。」
三太くんは
「あんなにしゃぶっていたのに
まだしゃぶりたりないのですかっ!!!」
と底無しの貪欲と粘着に
ウザイ表情を隠しきれずに
正直に言い放った。