保育園で園児達がお弁当の準備をしている。
給食ではないのだ。
コレキヨくんは今日もカップラーメンだった。
ケンチャップくんが派手に弁当袋を靡かせ、
取り出した保温弁当箱から
今日のメニューを語り始めた。
「今日はフカヒレスープと!!
海鮮お寿司と!!
エビとアボカドの
ゴマ和えサラダと!!
サケとホウレン草のムニエルっ!!」
コレキヨくんが極上の悲壮感で
ケンチャップくんのお弁当を
凝視していた。
「コレキヨくん!今日もカップラーメンなの?」
「ケンチャップくんはいいね
いつも美味しそうな手作りお弁当で」
「うん! 僕のお母さんは毎朝
5時に起きてお弁当作ってくれてるんだよ。
コレキヨくんはどうして毎日カップラーメンなの?」
「僕のお母さんは毎朝5時頃に帰ってくるの。
僕が起きて保育園の準備する頃に疲れて
寝ちゃんうんだ」
「へぇ~ 毎朝ジョギングしてるの?」
「違うよ 水商売だって。
母子家庭だから稼がないとダメなんだって」
「へぇ~ 水道の水汲んで運んでるの?」
「うん 飛行機でねタンクに水入れて
台北まで運んでるんだって だから毎日
明け方になるんだって」
「そっかぁ~ じゃあ今度僕達で
コレキヨくんのお母さんの水タンク
一緒に運んで手伝ってあげようか」
「でもね その水飲めないんだって
前、飲みたいっ!って言ったら子どもは
飲めないんだって」
「へぇ~ 飲めない水何に使うんだろうね」
「忘れ事したい時に飲むんだって
オジサンと女の人が一緒にしか飲めないんだって」
「変なのぉ~~っ」
愛情のお弁当と
哀情の水について
語り合っていた。